ECサイト運営の現場にはマトリクス組織が向いている

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ECサイトの運営組織は大きく2つに分類される

ECサイトを運営する企業では、一つのジャンルで楽天市場・Yahoo!ショッピング・Amazon・自社サイトなど

横展開する企業が増えています。

どのショップでも運営の決定権はWebデザイナー(制作担当者)が持つことが多いです。

運営組織は大きく2つに分類することができます。

  • ショップ毎に店長を置く組織
  • Webデザイナー(制作担当者)全員でショップを運営する組織

 

ショップ毎に店長がいるタイプ

ショップ毎に店長を置く組織

 それぞれ店長がいる組織でショップに対して愛着や責任感を持つ店長が多い

です。

売上への意識を強く持っていることは非常に良いことです。

店長が企画に対して裁量権を持っていれば新しいチャレンジに取り組むこともできます。

しかし一方で、人に依存しすぎてしまうことがデメリットもあります。

担当者が配置転換や転職等で交代してしまうと急に売上が下がるなんてこともよくあります。

売上が低いショップを担当する担当者はモチベーションが下がってしまうことがあります。

モチベーションの低い店長の場合は課題の解決や新しいことが進まないことがあります。

また、ショップ同士、情報を共有しないということもあります。

ショップ毎に店長を設けるとするならば、さらにその上にチームをまとめることに

長けたマネジャーが必要になります。

 

 

Webデザイナー(制作担当者)全員で運営

Webデザイナー(制作担当者)全員でショップを運営する組織

全員でショップを運営する場合は、決まった業務に対して非常に効率が良いです。

特に日々のページ更新業務やメルマガ・SNSなどルーチンワークには強く、専門性も高まります。

 ただ、一方で組織が硬直し過ぎて新しいことへの取り組みが苦手である傾向があり、売上が上がらない時もなかなか大幅な改善に向けて動き出しが鈍いことがあります。

また、全員で共通のルールが強いあまり、モールや自社サイトなど全てのショップで同じタイミングで同じイベントを行ってしまうという点も共通して見られます。

実は全てのサイトで同じ内容で運営してしまうのはよくありません。私は絶対お勧めしません。

これについてはまた次回書きたいと思います。

私は2つの組織タイプを両方とも経験してきました。

訪問先の企業もこの2つのタイプのどちらかに分かれています。

個人で運用するならショップ毎に店長を決める方が仕事がやりやすくて業務も充実していましたが、

売上が年間1億を超えてくると個人の力量も限界がやってきます。

ECサイト運営の現場にはマトリクス組織が向いている

そこでもう一つ新しい提案ですが、

この二つを融合した組織というのはどうでしょうか?

マトリクス組織

経営の観点では「マトリクス組織」と言われています。

この組織は、専門領域によって部署が分かれていますが、サイト毎にチームが存在するやり方です。

図の中では楽天市場、Yahooショッピング、自社サイト、Amazonなどモールによってチーム分けをしていますが、商品のジャンル毎にチームを分けるという方法もあります。

この組織の最大のメリットは部署を横断していることから、情報が共有しやすく、かつ新しいアイデアが生まれやすいことです。

例えば、セールを開催する場合は経理担当がしっかりと原価計算を担当してメンバーにレクチャーしてくれれば、「セールやり過ぎて赤字でした。」ということを未然に防ぐことができますし、数字に対する意識も高まります。

また、カスタマーサポート担当からは、顧客視点でのアイデアを盛り込むことができます。

このように、チーム全員で専門知識を出していけば、チーム内のスキルや知識を高めることができます。

ECサイト運営の決定権は多くのサイトがWebデザイナー(ページの制作担当者)が担当することが多いのですが、

Webデザイナーの専門はページを制作することです。

「商売」のスキルとは異なります。

この商売スキルの高いスタッフは実は他の部署にいるかもしれません。

但し、注意点が一つあります。

一人につきボスが二人存在することになるため、指示系統が異なりますのでボス同士連携を取っておく必要があります。

売上が減ってなかなか新たな解決策が見つからない場合は、こういう組織を作ってみてはどうでしょうか?

部署を横断してチームを作り、ブレインストーミング等の自由なアイデア会議をやってみればとてもワクワクした話が出てきますよ。

 

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